この記事を書いた人
はり師・きゅう師(国家資格) 整骨院勤務15年の現役鍼灸師パパ。 肩こり・腰痛・産後ケアを専門に、のべ数千名を施術。 現在は0歳の息子を育てながら、リアルな育児体験をもとに情報発信中。
この記事について: 整骨院での15年間、小さなお子さんを持つ親御さんに夜泣きのツボをお伝えしてきた経験をもとに書いています。息子の夜泣き対応で自分自身も実践し、効果を確認したツボのみを厳選しました。
この記事でわかること: 赤ちゃんの夜泣きに使えるツボ(神門・労宮・湧泉)の超詳細な場所の見つけ方、時間帯別のおすすめツボ、赤ちゃん自身のツボと親が押すツボの違い、そして整骨院勤務15年の鍼灸師パパが実際に試して感じた体験談をまとめています。
夜中の2時。また息子の泣き声で目が覚めました。
妻と交代しながら対応していますが、毎晩続くとさすがに体が悲鳴を上げます。整骨院で15年間、多くの患者さんを診てきた私でも、「我が子の夜泣きをどうにかしたい」という気持ちは同じです。
そんな日々の中で、鍼灸師として培ってきた知識を活かし、息子に試してみたことがあります。それが赤ちゃんのツボ押しです。
最初は「本当に効くのかな」と半信半疑でしたが、続けているうちに「あのなで方をされると眠くなる」という反応が息子に出てきて、今では毎晩の寝かしつけルーティンになっています。
今回は、実際に効果を感じた3つのツボを、場所・押し方・注意点つきで超詳細にご紹介します。専門用語はできるだけ平易な言葉で説明しますので、鍼灸に詳しくない方でも安心して読んでください。
本題に入る前に、赤ちゃんへのツボ押しで大切なことをお伝えします。
なぜ夜泣きが起きるのか、東洋医学的な原因を先に知りたい方はこちらをどうぞ。 → 詳しくはこちら:東洋医学的に見た夜泣きの原因と対処法
よく「ツボ押しとベビーマッサージは同じですか?」と聞かれますが、少し違います。ベビーマッサージは全身をなでてほぐす"全体ケア"で、ツボ押しは特定の点を刺激して「気の流れを整える」東洋医学的な"ポイントケア"です。どちらも赤ちゃんにとってはやさしいスキンシップなので、組み合わせると相乗効果が期待できます。
手首の内側、小指側の端にあるくぼみです。
見つけ方を順番に説明します。
骨のすぐ脇のくぼみなので、「骨の隣の溝」とイメージすると見つけやすいです。赤ちゃんの手首は小さいので、大人の小指の爪先ほどの面積の部位です。
親指の腹(指先ではなく、指の"お腹"の柔らかい部分)で、ほとんど力を入れずにくるくると小さな円を描くようになでます。5〜10秒程度、左右どちらの手首も行います。
赤ちゃんの手のひら全体を包み込むように持ちながら行うと、温もりも伝わって落ち着きやすくなります。「皮膚に触れているかどうかの境界線」くらいの軽さがちょうどよいです。
東洋医学では、「心(しん)」という概念が感情・精神・睡眠を司ると考えられています。神門はその「心」に直接働きかけるツボで、不安・緊張・興奮を和らげる作用があるとされています。
夜泣きの原因のひとつに「神経の過緊張」があります。特に日中に刺激が多かった日(外出・人混み・音の多い環境など)は、赤ちゃんの「心」が興奮したまま眠れないことがあります。そんなときに神門が効果的です。
先日、息子が義実家に遊びに行った夜、いつも以上に泣きが激しくなりました。初めての場所で刺激が多かったせいだと思います。抱っこしながら神門をやさしくなでていたら、5分ほどで泣き声がトーンダウン。そのまま眠りに落ちてくれました。「これは効いた!」と感じた初めての体験です。
義実家での夜はその後も2回ありましたが、神門を使うたびに落ち着くのが早くなりました。「場所見知り+人見知りで興奮した心を鎮める」という意味では、このツボが一番頼りになっています。
手のひらのほぼ中央にあります。
見つけ方を順番に説明します。
赤ちゃんの場合は手のひら自体が大人の親指ほどの大きさなので、「手のひらを均等に4分割したときの中央のやや薬指寄り」と覚えてもOKです。
親指の腹で、手のひら全体を包むように持ちながら、労宮をゆっくりと小さな円を描くようになでます。力はほとんどいりません。赤ちゃんの手の温かさを感じながら、ゆっくりと行いましょう。
左右の手に各10〜15秒ずつ、繰り返します。なでながら、赤ちゃんの手のひら全体に温かさが伝わるように意識すると効果的です。
労宮は「心包(しんぽう)」という経絡(気の通り道)にあるツボで、精神的な疲労・興奮・ストレスを和らげる効果があるとされています。
心包は心(感情)を守る「心の番人」のような役割を持ち、過剰な刺激から心を守ります。また、労宮を刺激することで手のひら全体の血流が改善され、体全体がじんわりと温まるのも特徴です。
「手が温かい子は心が落ち着いている」という東洋医学の考えがあります。冷えた手をやさしく温めながら労宮を刺激することで、赤ちゃんの緊張がほどけやすくなります。
息子は夜泣き中、手をぎゅっと握りしめていることが多いです。そのこぶしをそっと開いて、手のひらを温めながら労宮をなでると、少しずつ力が抜けていくのがわかります。「手のひらをほどく」という動作自体が、緊張をほぐすサインになっているように感じています。
あるとき、抱っこしながら労宮をなで続けていたら、息子が自分から手をパーに開いて「もっとなでて」とアピールするような仕草を見せてくれました。赤ちゃんでも「気持ちいい」を感じているんだなと思った瞬間です。
足の裏の、上から3分の1あたりの中央のくぼみにあります。
見つけ方を順番に説明します。
「足の指を曲げたときにできるくぼみの中心」と覚えると一発で見つかります。柔らかくへこんでいる部分なので、触ってみると「あ、ここかな」とわかるはずです。赤ちゃんの足は小さいので、大人の親指の先端くらいの面積の部位です。
赤ちゃんの足を両手で包むように持ち、親指の腹で足の裏全体をやさしくさするようになでます。湧泉の部分は少し丁寧になでてあげましょう。
10〜15秒ずつ、左右交互に行います。足全体をマッサージする感覚でOKです。足指のつけ根から、かかとに向かってすーっとなでる動作を繰り返すだけでも十分効果があります。
湧泉は「腎(じん)」という経絡に属するツボです。東洋医学では「腎」は生命エネルギーの根本を司り、赤ちゃんの成長・発育にも深く関わると考えられています。
また、湧泉は足裏の中でも特に重要な反射区(全身の器官と対応している部位)と重なっており、刺激することで全身の血流改善・自律神経の調整・リラックス効果が期待できます。
「頭寒足熱(とうかんそくねつ)」という言葉があるように、足を温めることで頭の興奮が落ち着くのは東洋医学の基本的な考え方です。湧泉を中心に足裏を温めてあげることで、脳が落ち着きやすくなります。
私が一番よく使っているのが、この湧泉です。夜中に息子が泣いたとき、まず足裏をやさしくさすることから始めます。すると泣き声の強さが少し落ち着いてくるんですよね。足を触られるのが好きなのか、足裏マッサージを始めると脚の力が抜けてリラックスしてくれることが多いです。
特に入浴後など、体が温まっているタイミングに行うと効果を感じやすい気がしています。
最近では息子が泣いたときに足裏をさすり始めると、「あ、このパターンか」というように少し体の力が抜けるのが伝わってきます。ツボの効果なのか、繰り返すことでの学習なのかはわかりませんが、続けることで確かに変化が出てきました。
実は、夜泣き対策には赤ちゃんのツボだけでなく、抱っこしているパパ・ママ自身のツボを使う方法もあります。
合谷(ごうこく) ― 手の甲の親指と人差し指の間の、筋肉が盛り上がっているところ。整骨院でも「万能のツボ」と言われており、自律神経を整えてリラックスする効果があります。夜泣き対応でパパ・ママ自身が緊張・イライラしているときに、片手で反対の手の合谷を押しながら深呼吸すると、気持ちが落ち着きやすくなります。
なぜ親のツボを押すことが赤ちゃんに効くのか?
東洋医学的な話もありますが、一番シンプルな理由は「親が落ち着くと、抱っこの体が落ち着き、赤ちゃんに安心感が伝わる」からです。夜泣き対応中は誰でも焦ってしまいます。そのとき自分の合谷を押しながら「大丈夫、落ち着こう」と深呼吸するだけで、抱っこしている体の緊張がほぐれます。赤ちゃんはとても敏感なので、抱っこしている人の体が柔らかくなるだけで落ち着くことがあります。
夜泣きの時間帯によって、赤ちゃんの状態が違います。それに合わせてツボを選ぶと、より効果が出やすくなります。
おすすめ:神門 → 労宮の順番
日中の刺激や興奮がまだ残っている時間帯なので、「心を落ち着かせる」神門と労宮が合います。入浴後の体が温まったタイミングで行うと相乗効果です。
おすすめ:湧泉 → 神門の順番
眠りのサイクルの切れ目で覚醒してしまうことが多い時間帯。まず湧泉で体全体を温めながら自律神経を整え、次に神門で気持ちを落ち着かせます。
おすすめ:湧泉をメインに、3つ全部組み合わせる
体温が最も下がる時間帯で、足が冷えているケースが多い。まずは足裏全体を温めることを優先し、湧泉を中心に念入りにさすります。その後、神門・労宮と続けると効果が出やすいです。
私が実践しているルーティン:
所要時間は全部で3〜5分程度。抱っこしながらでもできます。「泣き止ませよう」と力まず、スキンシップを楽しむ気持ちで行うのがコツです。
パパが焦っていると赤ちゃんにも伝わります。深呼吸して、落ち着いた気持ちでなでてあげてください。
今回ご紹介した3つのツボをおさらいします。
| ツボ名 | 場所 | 主な効果 | おすすめ時間帯 |
|---|---|---|---|
| 神門(しんもん) | 手首内側・小指側のくぼみ | 不安・興奮を鎮める | 就寝前・深夜前半 |
| 労宮(ろうきゅう) | 手のひらの中央 | 全身のリラックス | 就寝前・入浴後 |
| 湧泉(ゆうせん) | 足の裏・上から3分の1 | 自律神経の調整・全身の緊張をほぐす | 深夜後半・足が冷えているとき |
次のアクションとして試してほしいこと:
ツボ押しは即効性があるものではありませんが、毎晩のスキンシップとして続けていくうちに、赤ちゃんも「このなでかたは眠くなるやつだ」と覚えてくれるようになります。
整骨院勤務15年の鍼灸師パパとして断言できるのは、親の落ち着きが赤ちゃんに伝わるということ。ツボの効果と同じくらい、パパ・ママが落ち着いていることが大切です。
夜泣き対応は本当に体力勝負ですが、少しでもこの記事がお役に立てれば嬉しいです。お互い、ハリきって乗り越えていきましょう!
新生児〜乳幼児期から試すことができます。ただし月齢が低いほど皮膚が繊しく、体も小さいため、力はほとんど入れずに皮膚に触れる程度で行ってください。生後1〜2ヶ月の赤ちゃんには「なでる」だけで十分です。生後3ヶ月以降になると、ツボの位置も少しはっきりしてきて効果を感じやすくなります。
毎日行っても問題ありません。むしろ、毎晩のルーティンにすることで「このなでかたは眠るサインだ」と赤ちゃんが学習するため、続けるほど効果が出やすくなります。大人のツボ押しのような強い刺激は必要なく、「皮膚に触れているかどうか」くらいの軽さで行うのが赤ちゃんへの適切な刺激量です。
ツボ押しはあくまでセルフケアのひとつであり、すべての夜泣きに効くわけではありません。夜泣きの原因が空腹・おむつ・体調不良・環境の変化など別のところにある場合は、ツボ押しだけでは解決しません。夜泣きが数ヶ月以上続いている、昼夜逆転が改善しない、体重増加が気になるといった場合は、小児科への相談をおすすめします。また、夜泣きの東洋医学的な原因についてはこちらもご覧ください。 → 東洋医学的に見た夜泣きの原因と対処法
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※ 当記事の情報は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療行為の代替にはなりません。症状が続く場合は小児科にご相談ください。
ツボと合わせて寝る環境を整えると効果が上がります。月齢別のグッズは夜泣き対策グッズ おすすめ5選で詳しく比較しているので、あわせてどうぞ。
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