私が鍼灸に興味を持ったのは、子どもの頃に遡ります。
図書館でたまたま手に取った本に、経絡(けいらく)の図が載っていました。体中に流れるエネルギーの通り道。ツボの場所。当時の私には意味がよくわからなかったけれど、なぜかその図がずっと頭に残りました。
同じ頃、図書館で読み漁っていたのがブラックジャックです。
天才外科医が難病と向き合い、メスひとつで命を救う物語。子どもながらに「体を治す仕事ってすごい」と感じていました。鍼灸の本とブラックジャック。その2つが、気づかないうちに私の進む方向を決めていたのかもしれません。
高校を卒業するとき、進路に迷っていた私に祖父が言いました。
「鍼灸師になってみたらどうだ」
祖父も医療に関わる仕事をしていました。その言葉がなければ、鍼灸師という選択肢は浮かばなかったと思います。「それもありかな」という軽い気持ちで、鍼灸の専門学校に入学しました。
正直に言います。
専門学校の最初の2年間、私はほとんど勉強しませんでした。
なんとなく学校には行く。でも授業に身が入らない。国家試験のことも、将来のことも、深く考えていませんでした。
気づいたのは3年目に入った頃です。このままでは卒業すらできない、と。
危機感を持って勉強を始めた私に、ある先生がこう言いました。
「このままだと卒業もままならない」
多くの先生が、私の合格を信じていませんでした。成績から見れば当然のことだったと思います。私自身もどこかで「無理かもしれない」と感じていました。
それでも諦めなかったのは、2人の先生の言葉があったからです。
周囲がNOと言う中で、その2人だけが「君なら合格できるよ」と言ってくれました。
なぜ信じてくれたのかは今でもわかりません。成績を見れば、根拠のない言葉だったかもしれない。でも私にとっては、その言葉だけが支えでした。
信じてもらえることの力は、本物だと思います。
3年目から必死に勉強して、国家試験に合格しました。
2人のうちの1人が、今の職場の先生でした。
「合格できる」と言ってくれたその人がいる整骨院で、鍼灸師として働き始めて15年が経ちます。あの言葉がなければ、今の自分はいなかったと思っています。
整骨院で働きながら、育児パパになった今、私がブログを書くのは単純な理由です。
整骨院では患者さんの話を聞く時間が限られています。「もっと詳しく説明したい」「日常でできるケアを伝えたい」と思っても、時間が足りない。
このブログはその延長線上にあります。
それから、いつか漫画も描きたいと思っています。ブラックジャックに憧れた少年が、鍼灸師になって育児パパになって、今度は自分が漫画を描く。そんなことを夢見ながら、今は文章で発信を続けています。
読んでくれているあなたの体が、少しでも楽になれば嬉しいです。
| 私のこと | 内容 |
|---|---|
| 職業 | 整骨院勤務・現役鍼灸師(15年) |
| 資格 | はり師・きゅう師(国家資格) |
| 家族 | 妻・生後5ヶ月の息子 |
| 原点 | ブラックジャック・経絡の本・祖父の一言 |
| 夢 | 鍼灸師漫画を描くこと |
整骨院勤務15年・鍼灸師パパより
同じように「信じてもらえた経験」がある方、ぜひコメントで教えてください。