育児が始まってから、肩と腰がずっと悲鳴を上げています。
抱っこ、授乳の補助、おむつ替え、お風呂——気づけば体を前に倒したり、赤ちゃんを抱えて立ったり座ったり。整骨院に勤めて15年になりますが、育児中のパパ・ママの体のつらさは、仕事で多くの患者さんを診てきた経験とはまったく別の次元で実感しています。
そんな私が最近よく患者さんに聞かれるのが、「マッサージガンって実際どうなんですか?」という質問です。
今回は鍼灸師目線で、マッサージガンの効果・選び方・正しい使い方をまとめてお伝えします。
育児中に体がつらくなる最大の理由は、同じ姿勢の繰り返しと筋肉への断続的な負荷です。
たとえば授乳やミルクの時間。1回あたり15〜30分ほど、やや前傾みになった姿勢で赤ちゃんを支え続けます。これを1日6〜8回繰り返すと、首から肩にかけての筋肉(僧帽筋や菱形筋など)は相当な疲労を蓄積します。
抱っこも同様です。生後5〜6ヶ月になると赤ちゃんの体重は6〜8kgほどになります。それを何十分も抱え続けるのは、腰(腰方形筋や脊柱起立筋)にとってかなりの負担です。
さらに育児中は睡眠不足が重なるため、筋肉の回復が追いつかず、疲れがどんどん蓄積されていきます。
マッサージガンは、先端のヘッド部分が高速で前後に振動・打撃することで、筋肉の緊張をほぐす器具です。この作用を「パーカッション(打撃)療法」と呼びます。
主な効果としては以下が挙げられます。
痛みに「なんか違う」と感じたら、すぐに使用をやめて専門家に相談してください。
育児中のパパ・ママが選ぶなら、以下の4点を意識してみてください。
1分あたり1,500〜3,200回程度の範囲で調整できるものが使いやすいです。低速は「ほぐす」より「温める」感覚、高速は「深部に届かせる」感覚です。育児疲れの慢性的なこりには中速から始めるのがおすすめです。
複数のアタッチメントが付属しているものを選びましょう。
育児中は赤ちゃんが寝ているときに使いたい場面が多いはずです。50dB以下を目安に、静音性の高いモデルを選ぶと安心です。
片手で持って使うので、500〜800g程度のものが疲れにくいです。グリップが太すぎないものも使いやすいポイントです。
私自身が実践しているのは以下のタイミングです。
「しっかりやろう」と思わなくていいです。1か所2分でも、毎日続けるほうが効果的です。
マッサージガンは、正しく使えば育児疲れの肩・腰に効果的なセルフケアツールです。ただし、炎症のある急性期や、しびれを伴う症状には使わないことが大原則です。
迷ったら「筋肉の疲れ・だるさ・張り」に使うもの、と覚えておいてください。
疲れがたまりやすい毎日だからこそ、こまめにケアしながら育児を乗り越えていきましょう。私も一緒に頑張っています。